2.5月半ば〜6月

いよいよキス本番の時期です。数・型ともに安定してまいりますし、25cmオーバー

の上がる確率もグーンと高まって来て、さびきスピードにもさほど神経を尖らせないで

すみますから、非常に釣り易い時期に入ってきます。ただし、この釣り易い時期に二つ

の大きな問題が生じます。一つは日本に住んでいる以上避けては通れない梅雨。大型の

キスが狙える時期とピッタリ重なってしまうから難儀です。この時期は天気予報とにら

めっこしながら釣行計画を立てることが多いのですが、せっかくのビッグチャンスです

から、「雨が降っていてもキス釣りに行く!」と断固私は決めております。レイン・

ギアーを持ってない私はいつもこの時期びしょぬれになりながらキスを追ってます

なー(爆)。したがって着替えは必携アイテム。タックルはびしょぬれになってもかま

わないボロリールにボロ竿であそんでます。今年こそはいいレイン・スーツ買って、

快適にこの時期を乗り切りたいなー。さて、もう一つの大きな問題、それは藻。といい

ましても、海底にベットリトロロコンブのように張り付くやつ。これがこの時期ほとんど

の釣り場で見られるようになります。仕掛けが着底して引き始めるとネトーッとした

重量感が手に伝わってきます。仕掛けを回収する際には30号の竿が胴からひん曲がり

上げてみるとオモリからハリからいたる箇所にトロモがベットリとくっついております。

皆さんのご想像する通り、これがあるとエサがキスから見えにくく、「キスはいても

釣果は激減」という状況に陥ります。そのような場所では竿を出さない方が体力的にも

精神衛生上も好ましいでしょうねー。ほんと苦労しますよっ。とは言え、瀬戸内の砂地

はほとんどがこのような状態になりますので、トロモのつかないポイントをいくつ

持ってるかで、この時期を快適に釣れるかどうかが決まってくるでしょう。私の数少ない

経験上、トロモのつきにくいポイントは河口や瀬戸など、流れの速いポイントでして、

なかでも広島市内・呉市内・五日市・大竹方面の各河川の河口に形成された砂地が最も

安定した釣果が望める場所ではないか、と思われます。概して河口部分は水温が低いの

で、ちょうどこの時期くらいから釣れ始めます。したがって島嶼部がトロモによって釣り

ぬくくなってくるこの時期、各河川は検索対象にしていいでしょうし、私一人ではとうてい

すべてをカバーすることは不可能でありますから、皆さんの情報提供が最も大切になって

まいります。差し支えない範囲で情報お寄せ願えればありがたいですなー。

さて、この時期私が絶対の信頼を置いている釣り場を一つ紹介しておきます。


呉市 二河川河口

ここはあのいやなトロモが一切つきませんし、この時期なら中型をメインに数釣りが楽し

ます。だいたい昼前くらいまでやれば平均して40匹、多い人は50匹〜60匹上げます

ねー。サイズはピン〜23cmくらいまで。25cmを越す大型はあまり出ませんが、

メインになるサイズが17〜18cmですから、キス場としては良好な部類に属するで

ありましょう。ただし、ここは釣り座が非常に狭く、後から後からキス狙いの人やファミ

リーが割り込んできますので、「皆さんでワイワイ・ガヤガヤやりながら」釣る場所、と

割り切っていただきたい。後から入って来た人を決して排除せず、むしろ快く受け入れ

て、お互いに冗談を交わしつつ釣れるキスを楽しむ場所です。決してプロ気取りの釣り師

が大きな顔で陣取ってこれ見よがしに釣るような性格の場所ではありませんし、ここに

集まって来る人たちも気のいいおっちゃん連中であります。狭い釣り座に大勢がひしめき

あいますので、道糸がからむトラブルが多発いたします。なぜからむのか?それは隣の

釣り人とコミュニケーションがとれていないからなのですが、自分が投げた方向をよく

見ておけば投げた道糸が横の人のとからむか否かはなんとなくわかります。からみそう

な時には、「今私のがそっちの方に行ったかもしれませんから、ちょっとそちらに移動

させてください」といった類の声かけさえあれば道糸が交差したまま仕掛けを引き上げる

というような無作法は回避できますし、それがきっかけで隣の釣り人とのコミュニケーシ

ョンも深まっていくのではないでしょうか。「ゴメン、そっち投げたけー間に入らせて

ー」など、よりくだけた会話が成立するようになればここは天国であります。ここは

「キスを釣りにくる場所ではなく、人と話しに来る場所」、というスタンスで釣られてみ

てくださいね。


普段無愛想な私など、ここに来る時は人柄を180度変えて臨みます。「オレってこんな

に人あたりよかったっけー?」と思えるくらいいっぱい愛想振りまいてまーっす(爆)。




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