Kissing A Fool (George Michael)
キッスィン・ア・フール (ジョージ・マイケル)
ジョージ・マイケルとフレディー・マーキュリー。この二人は今世紀最高の男性
ヴォーカリストである、と思っております。この二人には大きな共通点があります。
それは皆さんすでにご承知のこととは思いますが、二人ともゲイでありまして、
しかもその事実を公表している、という点で、二人とも偏見にとらわれず、
「自分を生きた、あるいは生きている」人であり、それだけで尊敬に値する人間
でありますし、それを公表しよう、という気持ちになった経緯は、我々の想像を
絶する勇気のなせる技!「自分の信じる価値観を生きる。」 これ、言葉では
簡単ですが、なかなか出来ないことですね。我々は大なり小なり、
「こうありたい」と望む自分を抑えて生きております。そういう生き方をしている
からといって、決してその人の人生はつまらないものだ、という結論には
ならないし、その人の人間性と「社会的にどう生きたか?」という
ことには、若干のギャップがあるのが当たり前。しかしこの二人からは
一点の曇りもない強い意志を感じます。その歌にこめられた気合いといいますか、
心をはっきりと感じ取ることができますし、その声の美しさにおいては右に出る
者はいないでしょう。特にこのジョージ・マイケル、ジャズを歌わせると素晴らしい
です。彼がジャズ・ヴォーカルを披露したアルバムに、「ソングズ・フロム・ザ・
ラスト・センチュリー」というのがありまして、こちらオススメのアルバム。
ここで紹介します Kissing A Fool という曲は、正統派ジャズの典型といった何の
変哲もない曲でありますが、彼に歌わせるとホテル最上階のバーでグラス
片手に美しい都会の夜景を眺めてるような気分になります。大人の曲ですなー。
1987年のソロアルバム Faith に収録されてます。なお、同じくこのアルバム中の
One More Try も美しいバラードで、私のお気に入りとなっております。この人に
バラードを歌わせるとほんと絶品だなー。
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