11/5 瀬戸内落ちギス総まとめ



瀬戸内では山陰ほど「キスの落ち現象」がはっきりしていない。だから秋のシー
ズンはこれまでほとんど山陰へ通っていた。しかし、同じ海の中、生き物の生態
もほぼ同じはず。もちろん数的には外海に面した山陰の方が爆発力がある。当た
れば太いのだ。その反面、居場所が特定しづらい・海が荒れるとお手上げ(通って
経験積めばそうとは限らないのだけれど・・・)・普通の人にはチト遠い・時期
を間違えるとピンだらけetc,とにかくバクチ的要素が強い。対して瀬戸内は
居場所が決まっている・20cm前後の優等生が揃う・遠投の必要がない・海が
荒れない・爆発力はないがとにかくコンスタント(行けば毎回ほぼ同じ数・サイ
ズが約束されます)etc,堅実派にはとても向いているフィールドと言えます。

数的には5時間で50匹くらいが上限で、悪くても20〜30は確保できますの
で、持ち帰って捌いてその日のうちに胃袋に収めるには程よい数。潮まわりなど
好条件が重なれば3時間くらいで40〜50匹サクサクっと釣って、鮮度がいい
もの(まだ身が透明なやつ)を選んで極上のお刺身に・・・ということも可能で
あり、近場のいいポイントを持っておれば通常では味わえない驚愕のキスの味を
堪能できます。遠出で釣って来たキスは、いかに保存状態が良くても、その大半
はお腹が破れてもはやてんぷらかから揚げくらいにしか出来ない状態になります
ので、瀬戸内にお住まいの方は、瀬戸内で釣ったものをなるべく素早く調理する
方が「食うための釣り」が目的であるなら、いい思いができます。



また、山陰へ往復する時間を釣りにあてて粘れば、100匹以上釣ることも可能
であり、なるべく長く多くのキスの魚信に酔いしれたいと思われる方は、夜から
の釣りを併用するか、早朝〜夕まずめまでの長丁場をこなすかすれば、比較的
容易に3桁は行けます。満潮ポイントの多い瀬戸内では、満潮がどの時間帯に
重なるかをよく見て釣行すれば、もっとスムーズに数は伸びるはずです。

時期的には10月一杯の一月間。9月はあまりよくありませんが、年によっては
9月が絶好調という場合もあります。11月に入るとナマコ漁が解禁になるため、
キスのポイントは底引きにより引っ掻き回されてキスは散ってしまうことが多い
ので、船が出ない夜間を狙うか、船が出る前の早朝勝負、もしくは、船が去って
一段落した後を狙う、という手もあります。気候が寒くなってまいりますので、
早朝よりかえって昼前に入れ食いになるという現象も多々見られますゆえ、のんび
りと昼過ぎまでやる、というスタンスの方が好釣果につながったりいたします。




釣れ具合の方でありますが、瀬戸内の場合、藻場やストラクチャーの際で食う
場合が多いため、自身、あまり多点バリは使用せず、多くて5本、標準で4本
あたりがベストではないか?という結論に至っております。





それでも食欲旺盛な時期のキスですから、3連4連はアタリマエ。

アタリ方は後方から手前へというパターンが多発します。よって、ラインテン
テンションがスウ〜ッと抜けるようなアタリの出方が多くなり、通常の引き方で
はバラスことが多くなります。抜けた分だけラインを素早く巻き合わせしてやり、
確実にフッキングさせておかないと「口の中でハリが遊んでいる」状態になり、
そのまま放置しておくとテンションがない分、ハリを吐き出されやすくなります
ので、とにかくこの時期は「仕掛けの送り込み」はご法度。「素早い巻き合わせ」
がキモになりますなっ。もっともっと活性が高く・大きな群れを見つければ、
「かっ飛ばし高速サビキ」という場面もたまにありです。


(10月28日)

(11月3日)

さ〜てさて、10月も終わろうかという時期にはもうバコバコ状態です。ワタク
シの通うポイントもエタさんのポイントも三原人さんのポイントも、ピークです
なっ。画像10月28日は余裕で3桁は越えそうな勢いでしたが、途中で自主的
にストップ・フィッシング。投げてただ巻き・・・ほんと一年で一番イージーな
時期です。置き竿にも3連4連という始末。島嶼部はほとんどの有名ポイントで
最低でも40匹ライン。毎年これに近いシーンが繰り返されていたのか?と思う
と・・・それが今シーズン瀬戸内に嵌った一番の理由。日頃見過ごしていた海の
中を再確認した。瀬戸内でも明らかに落ちという時期があった、ということの
確認が出来たという意味で、今シーズンは非常に大きな収穫となりました。

月が変わって11月。3日の釣りは一転して渋いものに。ただし、コレはこの
場所で初めて「底引き」に出会ったためで、江田島湾のように、底引きが通ると
キスの群れが集まる場所が決まる・・・みたいな法則性が必ずあると思われま
す。そのパターンさえ掴めば、気候的には11月が最も落ちらしい落ちが堪能
できる時期であるはず。山陰でも今まで最も好感触だったのが11月だったし。
良型の群れがまとまるといいましょうか、まさに「これが落ちだ!」みたいな
状況になる確率が最も高いのが11月。ナマコ漁とうまく付き合う気持ちが大切
ですなっ♪

とりとめもなく10月の瀬戸内キスを振り返ってみたけれど、来年のために
やはり書き残しておくことはしておかなければ。少しでもみなさんの瀬戸内落ち
ギス開拓のヒントになればいいのでありますが・・・

こういう調査というものは、所詮一人では釣り歩くポイントが限られてしまい
ます。今回幸いなことに、エタさんや新進気鋭の三原人さんの釣行により、
能美・江田島方面も落ちらしい食いっぷりを見せていたことが判明いたしまし
た。残るは倉橋最南端方面・・・もしかしたら、我々の知らないうちに、
バコバコの時期が通り過ぎていったかも・・・


最後に、10月になってかねてからのテーマでありましたフロロラインをメイン
におよそ一月間使用してみましたが、ちょっとだけその感想を。

ハッキリ言って、・・・「飛びません」(爆)
ワタクシの遠投力に問題ありかもですが、1.2号で目一杯遠投して4色半(悲)。
アタリはナイロンよりいくぶんいいかな?という程度。水深によってはやはり
アタリが読み辛い場面も。ライントラブルは当面皆無。まだ細番手の1号や08号
もありますが、とりあえず、ワタクシの選択肢からは、フロロは消えます(笑)。

今、別の選択肢を検討中。これはうまく行けば発表ということに・・・

それでは、根性入れればまだまだキスの魚信は止まりません。瀬戸内のキスたち!
すばらしい〜です。