キス料理の基本:背開き


キスの捌き方には色々ありますが、とりあえず開いておけば色々な料理に使えて

応用がききますので、After Fishing の食を楽しみたい方はぜひ開きをマスター

されることをオススメします。さて、開き方その1といたしまして、このページでは

背開きを紹介いたします。その利点は何と言っても「美しい!」コレに尽きます。

ちょっと面倒な部分もございますが、慣れれば13cmくらいのピンギスでも簡単

に開くことができます。ではその手順を・・・



(1) まずは、ウロコを取って頭を落としたキスの背中に包丁の道筋を尻尾まで軽く

つけておきます。こうすれば、開く時に骨に身がたくさん残ることが防止できます。



(2) (1)の状態から今度は包丁を深く入れて、骨を切るようにして開きます。乾いた

新聞紙の上でやると魚が滑らないのでスムーズに包丁が進みます。



(3) 反対側にも(1)と同様に包丁の道筋をつけておき、



(4) 中骨を切りはずします。



(5) 尻尾に近い部分はまだ背中とくっついているので、写真のようにして包丁の

刃先で骨を切るようにしながら尻尾まで丁寧にはずして行きます。最後は

新聞紙の上で中骨をプチンッと切断して、


(6) はいっ、開きましたよ♪中落ちは包丁の先で血合いを取り除き、水洗い後、

薄めの食塩水に適当な時間浸して、軽くキッチンペーパーで水分を取り、

平たいザルに並べて、冷蔵庫で2〜3日乾燥させると、骨せんべいの食材

として利用できます。



(7) 最後の仕上げに腹骨をすき取ります。右側は写真のように包丁の尻を使って

腹骨の終わりまで包丁を入れます。指で押さえているあたりまで切り込んで

おいてください。



(8) それが終われば、切れ端をつまんで写真のように包丁の刃先を当てながら

腹骨を引き剥がして行きます。



(9) 反対側は包丁の先端部分を使って、(7),(8)と同じ要領で腹骨を分離して、



(10) は〜い、完成でーっす♪ビューテフォーでしょ!?わたくしのはちょっと年季

が入ってまっせー。魚屋でやってるのよりは数段美しい!と自負しとりまっす。



あとはこのまま軽く水洗いをして、キッチンペーパーで水分を取り、軽く塩を振り、

数匹ごとにまとめてラップして冷凍庫にポイッ!これでいつでも食べたいときに

美味しいキス天いけまっせー♪保存期間は3ヶ月くらいでもOKっすよ!



なお、冷凍したものとその日に食するのとでは天ぷらの食感に違いがでます。

どちらが美味いと断言はできませんが、その日のうちに食べる天ぷらは「ホクホク」、

冷凍後のは「シコシコ」・・・どちらも美味しいです。お好みで食べ分けてみてね。

ちなみに、天ぷら屋さんの中にはわざわざ新鮮なキスを冷凍した後天ぷらに

するお店もございます。冷凍ものを侮るなかれ!